化学物質管理

考え方・取り組み

東京精密グループは、使用および部材に含有する化学物質について、国内と輸出先地域の法令を遵守するのはもちろんのこと、法規制外の化学物質に対しても自主基準に基づく管理を行うことで、環境および人への影響を最小限に留めるよう取り組んでいます。

自主基準に基づく化学物質管理

環境を汚染する可能性のある物質を社内規定で定めており、該当する物質を取り扱う場合は、環境管理責任者に全て届け出ることとしています。物質ごとの取り扱い量、保管場所、最大保管量等を把握するとともに、SDS*および緊急対策用具を備え、不測事態対応のための定期的訓練を実施しています。また、有害化学物質(有機溶剤等)の代替を検討し、無害または低害化の検討を進めています。

*SDS/ 安全データシート。化学物質を提供する際に、その危険性・有害 性、保管や廃棄法などの取り扱いに関する情報を記載したもの。

特定化学物質管理

当社が取り扱っている化学物質のうちPRTR*法特定物質の基準量を超えている2物質について届出を提出しています。また、東京都の環境確保条例で定められた適正管理化学物質については、八王子工場において5物質を使用しており、届出を提出しています。

*PRTR/ 化学物質排出移動量届出制度。有害性のある化学物質の発生源や、環境中への排出量を把握・集計し、公表する仕組み。

製品含有化学物質管理

当社では、サプライヤさまに対し調達部材に含有される化学物質の厳格な管理と報告をお願いする旨の説明会を行い、これまでに400社を超えるサプライヤさまにご参加いただきました。また、2016年度よりクラウド・システムを使いRoHS指令、REACH規則等に対する調査をサプライヤさまにご協力いただき、実施しています。計測社製品については、2017年7月よりRoHS指令に対応して6物質の管理を行い、EU地域への輸出製品については100%適合品を出荷しています。さらに、2021年7月よりRoHS指令に追加される4種のフタル酸についても調査を実施し、適合確認を行った上で出荷しており、現在も継続しています。半導体社製品は、大型据付型産業機器としてRoHS指令適用除外となっていますが、順次、対応を進めています。2018年度にはRoHS分析室を設置し、調達部材に含有される化学物質の分析を行っています。

2020年7月からは、POPs規則で追加されたPFOA*規制に加え、TSCA-PBT*規制に対しても全社製品が対応しており、同規制が施行されている地域への輸出製品については100%適合品を出荷しています。

*PFOA/ ペルフルオロオクタン酸。有機フッ素化合物の一種で、発がん性が指摘されている。

*TSCA-PBT/ 米国の有害物質規制法(TSCA)が定める難分解性、高蓄積性、毒性を有する物質。