技術職(ブレード)
2018年入社
精密切断ブレード担当
理学系専攻
技術職(ブレード)
2018年入社
精密切断ブレード担当
理学系専攻

インドネシアでホームステイをした経験からインドネシアとつながりのある仕事を探していたところ、インドネシアに東京精密の関係会社があることを知り、興味を持つ。モノづくりの根幹を担う精密測定機器事業と半導体製造装置事業の二つの事業を展開する点に惹かれて入社。現在は精密切断ブレードを担当する技術者として、ブレードの開発・改良を手がける。

入社後1年間の製造実習でブレードの製造工程を一から学び、2年目はパッケージなどを切断するレジンブレードの開発を担当、3年目からは半導体部品やICチップなどを切断するメタルブレードの開発を手がけています。このメタルブレードの特徴は、剛性が高いためパッケージやガラスなどさまざまな材質の製品を切断することができる点。機能性に優れている分、お客様からのご要望は多岐にわたるため、何を切るか、どのように切るか、どのくらいの強度にするかなどさまざまな観点で仕様を検討し、お客様にとってベストなブレードを開発するのが私の役割です。材料も形状も決まっているし、そこまで苦労しないのでは?と思われるかもしれませんが、むしろその逆。ボンド材と砥粒の配分、ブレードをつくる条件、ブレードの厚さなど、とても細かな点まで考慮して微調整を重ねながら開発していくため、骨が折れることばかりです。しかし、うまくいかないときは先輩たちが一緒に考えてくれるため、一人で抱え込むことなく安心して取り組むことができています。

開発して終わりではなく、開発から製作、性能の評価まで一貫して担当できることがこの仕事の一番のやりがいです。それができるのは、開発・技術部門と工場が同じ敷地内にある東京精密だからこそ。試作品を自分でつくってブレードの摩耗度合いや不良箇所を確認したり、ダイシングマシンに取り付けて実際に製品を切ったりなど、お客様にお渡しする直前まで責任を持って担当できるのは、一人の技術者としてとても誇らしく思います。特に、自分が手がけた試作品の評価をするため、初めて試し切りをした際の感動は今でも胸に残っています。こうして開発から評価まで手がけることで、「私たちの仕事はブレードを開発することではなく、お客様が切りたい製品を切れるようにすることなのだ」と痛感しますし、強い責任感を持って取り組まなければと身が引き締まります。また、最近はお客様への提案にも立ち会う機会が増えてきました。お客様の生の声を聞くことで、「期待に応えられるブレードを絶対に開発するぞ」と、使命感がより強くなりました。

私たちが扱う技術は、専門性の高さがゆえにインターネットで検索しても情報がヒットしないことが多いです。そのため何か分からないことがあれば、その都度先輩に聞いたり自分で試行錯誤したりとリアルな情報を集める必要があります。それでも答えにたどり着けないときもありますが、逆にいえば、経験を積めば積むほど一般には公開されていないような高度な技術や知識が身につくということ。だからこそ、分からないことに出会ったら「これはチャンスだ」と思い、自分から積極的に先輩に質問したり、条件を変えて実験を繰り返したりと、知識を得るための努力を続けていきたいです。また、せっかく高度な技術や知識を身につけることができるのに、自分の担当している製品だけにとらわれていてはもったいないとも考えています。そのため、金属材料に関する知識を増やす、切断対象についても勉強するなど、自分の枠を広げ、さまざまな領域の貴重な知識を吸収していきたいです。

1日のスケジュール

DAILY SCHEDULE
08:15
08:30
09:00
10:00
ブレードの材料となるボンド材や砥粒の配合などを決め、試作品を作製します。製造担当の方と相談しながら、ブレードの寸法も微調整します。
12:00
13:00
試作品の性能を測り、データを収集します。曲げの耐性や硬度など、切る評価のみならず、物性評価も行います。
17:00
ABOUT HACHIOJI OFFICE

八王子オフィスは2016年にリニューアルしたばかりの新しい建物で、開放的かつ清潔感があってとても気に入っています。また、部署ごとに壁で区切られていないため、ほかの社員とのコミュニケーションがとりやすくて助かっているんです。「あの人、今どんな仕事をしているのかな?声をかけても大丈夫かな?」と思ったらすぐに確認できるので、スピーディーに連携して業務を進めることができます。