vol.07 - 川崎重工業 株式会社
User’s Voice - インタビュー
vol.07 - 川崎重工業 株式会社

幅広い事業を展開し、革新的な製品を提供する川崎重工業様に、 弊社製品を導入されたきっかけと使用感を伺いました。

より高くなっていくニーズに応えるため、真摯に製品と測定機のこれからを見つめる

より高くなっていくニーズに応えるため、真摯に製品と測定機のこれからを見つめる

川崎重工業 株式会社

航空宇宙システムカンパニー QM推進本部 エンジン品質保証部 エンジン品証技術課 統括基幹職
市川 善浩 様

創業者の川崎正蔵が明治11 年に東京・築地に川崎築地造船所を開設したことを起源として、明治29年10月に設立。航空機やジェットエンジンはもちろん人工衛星まで手掛ける航空宇宙事業、造船事業、鉄道車両事業、エネルギー・環境関連システム事業、油圧機器や産業用ロボット等の各種産業機械事業、モーターサイクルやジェットスキー®等のレジャー製品等、”Kawasaki”ブランドのもと幅広い事業を展開し世界に製品を送り出している。

東京本社

〒105-8315 東京都港区海岸1丁目14番5号

神戸本社

〒650-8680 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1 番3号(神戸クリスタルタワー)

明石工場

〒673-8666 兵庫県明石市川崎町1番1号

西神工場

〒651-2271 兵庫県神戸市西区高塚台2丁目8番1号

市川様の業務内容についてお聞かせください。

市川様の業務内容についてお聞かせください。

私は品証技術課に所属しています。各製品の検査の内容がより信頼性の高いものになるよう、技術的な観点から検証・確認を実施し社内の検査業務の改善・効率化や顧客への説明を行っています。また、昨今品質に対するお客様の要望も非常に高くなってきており、それに満足していただけるような取組みを行うことも私の仕事の一つですね。 今年は、需要が一旦落ち着いたこともあり、この期間を逆にチャンスとして、今の品質レベルに対して更に高い品質レベルを目指していこうと様々な取り組みを行っています。そのためには、測定の技術革新が引き続き必要で、御社には様々な技術的な相談や検討を依頼しています。

東京精密のブリスク測定機を導入していただいたきっかけは何でしょうか。

東京精密のブリスク測定機を導入していただいたきっかけは何でしょうか。

三次元座標測定機選定の際には、もちろん技術的な評価を重視しています。そうすると、現存の機能に加え、当社の将来を見据えたニーズを満足できるような機能が追加で必要となってきます。その時に、当社が求めるものを一緒に作り上げていくパートナーが欲しいとなり、それに応えてくれたのが御社でした。 従来、ブリスクを測定するには非常に工数がかかっていました。それを半減し、かつ占有面積も減らし、そしてもちろん精度も維持した装置が欲しかったんです。そのため非接触式の測定機はどうかという話になりましたが、翼の間をぬって測定できるようなものはどのメーカーにもありませんでした。そこで御社に我々のニーズをくみ取りながら開発していただく、という流れになりました。そんな風に一緒に装置を作り上げていく、ということをしていただけるところはなかなか国内には少なかったので、御社に手を挙げていただいて非常に助かりました。

実際にブリスク測定機を導入されて、使用感はいかがですか。

導入前に期待していたのは、ばらつきの少なさでした。そのために、非常に良いセンサーと、それからベースとなる測定機本体の精度も必要としていました。実際に導入してみて、期待していた通りのばらつきの少なさが実現できていたので良かったと思っています。 それに加え、意外な副産物も多くありました。例えば、精度の向上により信頼性の高い結果が得られ、再測定する機会が減ったことですね。他にも、原因分析がスムーズにできることです。従来は測定がばらついているのか物の出来がばらついているのかという部分から分析を始めますが、測定の精度が高く信頼性が高いので、その必要が減りました。

今後、どのような測定機器が欲しいとお考えですか。

今後、どのような測定機器が欲しいとお考えですか。

今後、非接触式の測定機は増えていくと思います。現在我々が接触式測定機で苦手としている測定箇所が沢山あるので、そこを非接触式で賄っていけるんじゃないかと期待しています。非接触式は、接触式と違い、微小な円弧の部分なども高速で点をざっと取れます。わざわざ測定したい部分を狙って測りにいかなくても、全部取ったデータからその部分を評価するということができるので、そういう意味では形状測定機とも言えますね。 現在、そういった三次元座標測定機が苦手とする部分を形状測定機で測るために、製品のレプリカで型を取り、それを形状測定機に持っていき、検査員が測り、そしてデータにして、と非常に検査員の工数がかかる状態となっています。しかし、非接触式を用いてできる限り三次元座標測定機で測定可能になれば、その工数が格段に減ります。形状測定を非接触式でできれば、かつ、それを三次元座標測定機のところで行えれば、プログラムの中で全体を測定して、評価できるようになる。そういったものが欲しいと思っています。

東京精密に期待することはありますか。

東京精密に期待することはありますか。

昨今、人の確保も非常に重要な事項となってきます。それも、ただ確保するだけではなくて、教育期間を設けて検査員としての能力を育てていかなければなりません。しかし、検査員を育てるというのもなかなかに難しくて。となると、やっぱりできるだけ自動化したいというニーズがあります。そこで御社にも求めたいのは、測定機単体だけではなくて、全体の前後の段取りも含めた、色んな全体のシステムとして色々提供していただきたいと思っています。そういった部分で、また今回のブリスク測定機のように、一緒に相談させていただきながら装置を作り上げていけたらなと思っています。

東京精密より、対談を終えて

着々と変化していく時流の先を捉え、変わることを恐れずに変革していきたいと語った市川様。世界規模の苦境を好機に変換するため、たゆまず考え、行動するという姿勢が現在までの発展に繋がっているのだと感銘を受けました。今後もそんな川崎重工業様の製品づくりに貢献できるよう、東京精密も進化し続けて参ります。

製品情報

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