1973年の第一次石油ショックは、日本経済全体に大きな打撃を与えました。数々のヒット製品を生みだしていた当社もそのあおりを受け、1974年度には再び赤字を計上して無配となりました。すぐさま経営体制の強化のため、土地の売却と人員整理を柱にした再建計画に着手しましたが、ようやく受注が回復して黒字に転換したのは1977年度でした。
当時、日本の産業構造は重厚長大産業からハイテク産業へと大きく変化する時代の流れの中にありました。当社も業績が苦しい時ではありましたが、市場が期待する独自の新製品の開発を進めることが使命であるという信念を持ち、あえて新たな技術や製品を開発する手をゆるめることはありませんでした。これが結果的には景気回復期へ向けて新たな受注を生み、業績回復へとつながりました。