プロとして、世界No.1の技術を極めていく。

半導体社 技術部門
加工・バックエンド技術部
ダイサーシステムグループ Eチーム
電気通信学部 電子工学科 卒業
2007年入社

競争力の高い企業で、活躍したかった。

徹底的に己と向き合い、技を極めていく。室屋の技術者魂の基礎をつくりあげたのは、高校時代まで熱中した柔道だった。
「柔道は1対1の真剣勝負。負ければすべては自分の責任だし、勝てばそれまでの努力が報われたことになる。競技を通じて、自分と向き合い、鍛え続けることの大切さを学んだ気がします」
大学では、多様な分野に通じる「電子工学」を専攻。その理由は、自らの将来を狭めることなく、新たな挑戦をしたかったからだ。就職活動も分野を限定することなく、さまざまな企業を見て回った。会社を選んだポイントは製品競争力のある企業であること。そして、若いうちから裁量を与えられ、チャレンジできる環境であることだった。
「東京精密には世界シェア1位、2位という製品が多くありますし、少数精鋭で意見も通りやすい。ここなら、やりたいことができると確信しました」
入社後は、研修を経てダイサーシステムグループに配属。電気エンジニアとして、半導体を切削するダイシングマシンの制御を担当している。
「電気エンジニアの仕事は、安全を確保しながら仕組みと動きを支えること。配線をどうするのか、どのような回路をつくるのかはもちろんですが、製品が完成した後の安全試験や、認証機関とのやりとりまで担当しています。世界No.1の製品を安全に動かす。それが、私に与えられた使命なのです」

努力のすべては、顧客のためのもの。

東京精密の仕事の流れは大きく分けて二つある。市場のニーズを踏まえて製品を「開発」することと、顧客のニーズに合わせて製品を「カスタマイズ」することだ。
「入社して2年間は、カスタマイズを主に担当し、仕事の基本を学びました。マネジメントしてくれる先輩はいるものの、基本的にすべての実作業は担当者に任されます。言われた通りにする仕事ではなく、自ら考え、行動していく……。そんな日々が、自分を大きく成長させてくれたと思っています」
現在は、新製品の開発を担当する室屋。求められる世界No.1の品質を実現すべく、試行錯誤の日々を送っている。そんな彼には忘れられないプロジェクトがある。それは、ダイシングマシン「AD3000T」の開発である。
「『AD3000T』は、直径300mmのウェーハの切削・洗浄・搬送を自動で行う装置です。既存機種よりも切削精度・スループット・信頼性の向上、フットプリントの縮小(小型化)という市場のニーズから開発が始まりました」
小型化することは、機構そのものも変わることを意味する。さらに、既存製品と変わらないコストを実現するという課題も与えられていた。室屋はこの製品の開発に仕様から関わり、配線・回路なども既存機種をベースにしつつ、必要なところはつくり直した。自らのアイデアや技術が、顧客の価値につながることを信じて。
「苦心したのは、コストをどう抑えるかですね。今までの装置とはシステム自体を変えたところもあり、部品を少なくするのか、部品の購入メーカーを変えるのかなど、より高い品質と低コストを両立できるよう試行錯誤していました。心がけていたのは、製品を使うお客さまの立場に立って、設計・開発を行ったこと。目的を見据えて、自らで方向性を決め、つくっていける。それが、この仕事の醍醐味なのです」

信頼に応える、エンジニアとして。

室屋は「AD3000T」を顧客先で稼働する際に、実際に立ち会う機会を得た。訪れたのは、台湾の生産工場。見届けたのは、自身の仕事がもたらした価値だった。
「目の前で、製品が動き出す瞬間を見ることができたこと、それが、以降の開発に大きなモチベーションを与えてくれています」
市場が、顧客が求めるものを自らの力でつくってみせる。それが、技術者としての成長を加速させてくれるのだ。
「一つひとつの仕事を大切にして、お客さまの信頼を得ていくことではじめて、世界No.1の製品は生まれると思っています。そのために、私ができること。それは世界No.1にふさわしい技術を磨いていくことです。どんな要望にも応えていく先輩たちの背中を追いながら、電気エンジニアとしての技術を極めていきたい。そう考えています」

休日の過ごし方

今は開発が充実しているので、休みの日も仕事のことをついつい考えてしまいます。
ただ、リフレッシュに本を読むことは多いですね。文芸書から技術の本まで幅広く読みますが、おすすめしたいのは、金井美恵子さんの作品。小説がおすすめです。